【古の記憶】黒電話での無課金通話方法【裏技】
みなさん、黒電話(ダイヤル式)使ったことありますか?
私は祖母の家にいまだにあるので使ったことがありますが、やはりあまり馴染みはありません。
そんな黒電話に通話料が無料になる裏技があったと会社の人から教えてもらったので備忘録的に記録します。
通話料が無料になる裏技!
方法は簡単!
電話番号を入力していき、最後の番号をフックを押すことで代替えするというもの。
例えば、090-xxxx-xxx1という電話番号の場合、最後の1までは普通にダイヤルを回して入力していき、最後の「1」を受話器を置く場所にあるフックを1回押すと電話が繋がり、かつ通話料が請求されずに通話ができたそうです。
しかし、なぜそのようなことで通話が可能だったのでしょうか。
ダイヤルパルス方式が鍵?
黒電話は、現在普及しているボタン式ではなく、番号のついたダイヤルがついていて、任意の番号の所に指をかけてダイヤルを回すことで番号を入力するダイヤル式の電話機です。
現在、家庭にひかれている電話回線種別はアナログ方式かデジタル方式かがあり、黒電話で使われていたのはアナログ方式の中のダイヤルパルス方式である10ppsか20ppsです。
そしておそらくこの裏技が使えていたのは10ppsの回線だと考えられます。
この10ppsか20ppsというのはダイヤルパルス(回線の開閉)の送出速度を表しており、10ppsでは1つの番号を送出するのに100ms間(回線閉状態60ms、回線開状態40ms)かかり、「0」を送出する場合が一番長く1秒程かかることになります。
おそらく裏技の裏側はこんな感じ?
これをもとに裏技を考えてみると、
- 受話器を持ち上げる(オフフック) → フックが上がるので回線が開く
- 最後の1桁を残して番号をダイヤルする → 番号をダイヤルすることでダイヤルパルスが発生(回線の開閉で番号を認識)
- 最後の1桁をフックで入力する → フックがオン/オフしてダイヤルパルスが発生
- 電話が繋がる → フックをオンにすると回線が閉じるはずだが、ダイヤルが回され番号が入力されたことと回線が閉じたことを交換機が誤認識?して電話は繋がるが課金はされない現象の発生
しかし、おそらくこの裏技が再現できたのは最後の1桁が「1」とか「2」とかが限度だったのではないかと考えられます。
高橋名人とかならいけたのかもしれませんがw(世代ではありませんが)
「1」なら1回フックを叩けばいいだけなので簡単だったのかも?
おわりに
今回は仕事中に電話回線の話になった時に70歳近い会社の人に教えてもらったことが元ネタです。
この年代の人は現代日本の急成長を肌に感じながら、技術的にも変遷の元から知っているので勉強になる話が多く、とてもおもしろいです。
古い技術の話はあまりネットに載っていなかったり調べても見つけられないことが多いのでこうやって身近で話を聞ける環境はとても恵まれているんじゃないかと思っています。
これからもこういう話を備忘録として書いていけたらと思っています。
おわり
おまけ
緊急通報の「110」「119」などの番号は早く入力できる「1」と入力に時間のかかる「0」や「9」で構成されており、早く通報できるよう入力に時間のかからない番号を使用し、かつ入力に時間のかかる番号を組み合わせることでそこで一旦冷静に落ち着かせるという意味合いがあったとかなかったとか。
海外でも「911」とかが使用されていますね。